著:カーラ·コルネホ·ヴィラヴィセンシオ
慶応義塾大学出版会
<世界の入口となる本棚>
トランプ米大統領の再選により、移民問題(国境管理政策)が再びクローズアップされています。とくに日本のマスメディアでは悪漢として扱われることの多いトランプ氏。この問題にしても自国(白人)優先主義と受け取られがちですが、その裏に隠された人身売買や薬物等密輸の問題など、より俯瞰的な視野に立てば荒治療もある程度仕方ないと思うのは私だけでしょうか。本書では反トランプの側に立つ著者(自身も不法移民であり2016年の大統領就任をきっかけに調査·執筆)が、体当たりの取材を基に、ヒスパニック系日雇い労働者などの閉塞的な実態について、共感を込めて描いています。

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