著:ときやど 吉宮晴紀
学芸出版社
<世界の入口となる本棚>
さまざまな宿紹介の本がある中で、本書がとても目を惹くのは手書きのスケッチ。それも断面!著者が長い歴史を持つ宿の魅力を伝えるために写真だけでは何か物足りないと感じ、たどり着いたのがこの断面スケッチだったそうです。立誠図書館のある京都はコロナ禍を経て、インバウンドの観光客で溢れかえっています。人々は宿に何を求め、宿泊施設はどのようなサービスを提供し経営し、そして歩みを続けていくのか、観光や旅行についても思いをめぐらすことができる一冊です。この本の雰囲気、何かに似ているなあ…と思っていたら、著者紹介欄に妹尾河童氏の『河童が覗いたヨーロッパ』に影響を受けていたことが書かれていました。懐かしい!
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