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『ユーミンと「14番目の月」 荒井由実と女性シンガー・ソングライターの時代』

  • 執筆者の写真: 立誠図書館
    立誠図書館
  • 6月29日
  • 読了時間: 1分

著:ラッセ・レヘトネン

訳:加藤賢、アニータ・ドレックスラー

平凡社

<世界の入口となる本棚>


ポピュラー音楽は社会や時代を映す鏡。私が思春期の頃は、女性歌手といえば「ユーミン派」「みゆき派」に分かれていて、「みゆき派」が多い中、私はユーミンのどこかふわふわキラキラした哀愁感にも惹かれていました。本書はユーミンの荒井由実時代のアルバム「14番目の月」を手がかりに、発表当時1970年代の時代背景、ウーマンリブとの関わりを論じていますが、著者はなんとフィンランドの日本音楽研究者。先ごろ発表になった「ジェンダー・ギャップ指数」においてフィンランドは昨年に引き続き世界第2位。一方、日本は148か国中118位で、このあたりがずっと定位置となっている有り様です。そんな真逆の国の研究家が書いたものですが、腑に落ちる内容ばかり。音楽の楽しみ方が変わりつつある現代、サブスクで「14番目の月」をBGMに本書を読んでみませんか?

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