石垣りん
中央公論新社
<世界の入口となる本棚>
「詩はむずかしい。どう読んだらいいのか分からない」という方におすすめしたい1冊です。厳選した53の詩に対して、詩人・石垣りんが詩のつくられた背景や自分がその詩と出会ったエピソードなどを、ひとつひとつ丁寧に分かりやすくつづった本書。石垣りんは1920年大正9年生まれ。14歳で銀行に就職し、定年まで家族の生活を一人で支えつづけた詩人です。家と職場、生活と仕事の描写の中に力強さがある詩をたくさん書かれました。彼女のしゃんと背筋の伸びたような言葉でさまざまな詩を読み解くと、その詩がよりはっきりとした輪郭をもって伝わってくるような気がします。
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