編:灰谷健次郎
のら書店
<世界の入口となる本棚>
純真な子どもの心に勝るものはありません。なんの苦もなくひょいと生み出された子どもの言葉の数々は、大人が懸命に捻り出した言葉を簡単に凌駕してしまいます。内容的には子どもと普段かかわりの多い父親や母親に関する詩が多く、その鋭い観察眼には恐ろしさすら感じます。一方、普段かかわりのない宇宙などに関する考察も極めて秀逸。私が気に入ったのは「せかい中のお金をもらったら」という詩。お金があまったら星をひとつ作るという発想には脱帽です。あとは、周りの大人がいかに子どもの感性を殺さずに育てられるか?というだけですね。
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