著:重森三玲
平凡社
<世界の入口となる本棚>
作庭家重森氏の随筆集である本書。名だたる名庭に並び、マイナーな「孤篷庵(こほうあん)」について一章を割いているのはさすがです。じつは私は大徳寺の一塔頭であるこの孤篷庵の向かいに建つボロ借家に10年ほど住んでいるのですが、普段は拝観謝絶のためいまだに足を踏み入れたことがありません。しかしまさに今2022年6月12日まで、実に7年ぶりの特別公開を行っています。私は本書を読み、終の棲家として小堀が手掛けた名庭や茶室など、地味ながらキラリと光る孤篷庵の魅力を再認識しました。そして、ついに孤篷庵に行かねば!と考えています。
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