著:平田オリザ
講談社
<アートの本棚>
アート」の本棚にひっそり舞台芸術(Performing Arts)のコーナーがあります。本書は劇作家で演出家の平田オリザ氏が2001年に書かれたものを定本として出版されましたが、当時よりさらに今のほうが対話のできない社会になっているのではないでしょうか。「対話とは他者との異なった価値観のすり合わせ。すり合わせながら理解できる部分を広げて、差異の中に喜びを見出すこと」読めば読むほど、今の日本の社会は対話とは逆の方向にいっているような気がしてなりません。対話について以外にも「なんでやねん」「単語で喋る子供たち」など、言葉に関する様々な発見の章もとても興味深くて考えさせられます。
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