著:若林剛之
学芸出版社
<アートの本棚>
京都の人気和装ブランドsou·souのサクセスストーリー。だれもおしゃれのアイテムとしては認識していなかった地下足袋に着目し、ポップなデザインの地下足袋を提案。それが日本からではなく、ニューヨークでまずブレイクしたというから面白い。また、当時まだ光が当たっていなかった伊勢木綿の価値にいち早く気づき、もう少しで廃れてしまう伝統文化の復興に一役も二役も買ったという点も興味深いかぎりだ。「流行でなく文化を創りたい」と語る若林氏の熱い思いが、sou·souの原動力になっていることを痛感させられる一冊。

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