高野文子著
中央公論新社
<世界の入口となる本棚>
この本は、もし下宿屋の2階に科学を学ぶ若者たちが住んでいたら…ではじまる漫画でありちょっと変わったブックガイド。最後に紹介される湯川秀樹の「詩と科学―こどもたちのために」に本書のエッセンスがぎゅっとつまっています。日本では高校あたりで、文系と理系に分けられその接点が少なくなってしまいますが、分け目をとっぱらい、科学と文学を行き来することこそおもしろいんじゃないかなあと思うのです。「自然と科学」のコーナーには本書と並んで平凡社STANDARD
BOOKSシリーズがあり、自然科学者たちの書いた随筆をたっぷり読むことができます。

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