著:チョ・ナムジュ
訳:斎藤 真理子
筑摩書房
〈新しい本棚〉
なぜこの本がベストセラーとなり、韓国でフェミニズムへの関心を高めたかがよくわかりました。主人公の就学・就職・結婚・家庭生活は女性だからという理由で困難だらけ。フィクションなのにリアルで、他の人の話なのに自分自身の話に感じるからです。悲しみを本から受けとったあと、呆然としますが決して悪い時間ではありませんでした。2018年のジェンダーギャップ指数は日本が110位、韓国が115位という中、本書を「みんなの物語」と認識して社会を改めて見るという未来へ通じる一歩に感じたからです。(栗山)
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