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『夜の一ぱい』

田辺聖子

浦西和彦 編

中公文庫

〈食べる本棚〉

令和を迎えてひと月過ぎた頃、田辺聖子さんが91歳で亡くなった。古典文学から恋愛小説まで数多くの著作を遺され、またおいしいもんをおいしく書くことにおいても才能豊かな人だった。この本は田辺さんが38歳から80歳にかけて書かれた酒にまつわるエッセイ集だ。見事というくらい毎日の生活に酒がある。ああ、こんなふうにうまい酒とうまい肴にふわっと酔いながら歳をとっていけたら最高だ。これを読んで、カウンターでひとりコップ酒を楽しむことは大人の女(というかおばちゃん)にしかできない特権なんだなと覚悟を決めた。

(田原)


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