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『遠野物語』

  • 執筆者の写真: 立誠図書館
    立誠図書館
  • 4 日前
  • 読了時間: 1分

漫画:鯨庭

原作:柳田国男

監修・解説:石井正己

KADOKAWA

<世界の入口となる本棚>


軽々しく読んじゃいけない話だと思っていた「遠野物語」。1910年(明治43)にわずか350部自費出版された当初は評判が悪かったそうですが、のちに日本の民俗学の出発点的名著と呼ばれるようになりました。全119話、その中から4つの物語を、漫画家・鯨庭氏が監修の石井正己氏の監修のもと再編集。インタビューで「動物が出てこないとマンガを描きたくない」と語っているように、その動物たちの描写は見事。馬、河童、狐、狼が繊細に生々しく描かれている物語は神聖で不可思議で、でも心のどこかで既にそのことを知っていたような感覚、AIなど立ち入ることができない世界なんじゃないかと感じました。動物と人間が共存するために当たり前のようにあったルールがうやむやになりつつある今こそ読んでほしい1冊。当館に蔵書の『関西弁で読む遠野物語』と合わせてどうぞ。





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