著:岡真理, 小山哲, 藤原辰史
ミシマ社
< <世界の入口となる本棚>
本書は2023年10月7日にイスラエルがガザ地区に侵攻した事件をきっかけに、いわゆる「パレスチナ問題」を根本的にとらえ直そうという目的で3人の学者が寄稿する形をとっています。そもそも「パレスチナ問題」というのは、もともとパレスチナ人が住んでいたところに1948年、突然イスラエルという国を作ってしまったという最初の段階からめちゃくちゃです。著者たちはその根底に西洋の植民地主義があることを痛烈に批判しており彼らの主張には概ね賛同できます。しかしほぼ同じ著者による「中学生から知りたいウクライナのこと」は考え方に偏りがあり、中学生に知ってもらうにはちょっと危険かな、と思います(笑)。
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