著:小梅 けいと 原作:S・アレクシエーヴィチ
KADOKAWA
<世界の入口となる本棚>
本書は第二次大戦中の独ソ戦において、戦闘行為も行った世界でも類まれなる旧ソビエト圏の従軍女性へのインタビューからなる原作を漫画化したもの。当第3巻はページの大半を「スターリングラード攻防戦」とその後日談(第十六話)に費やしています。スターリングラードの町からほとんど人が消え失せてしまったこの悲惨な戦いの、本当の地獄は戦後、従軍女性への蔑視という形でやって来ました。戦争が終われば幸せになれると誰もが思った矢先の、突然の生き地獄。彼女たちの無念さを思うとやるせない気持ちでいっぱいになるとともに、かの地でいまだ続く戦争の早期終結を願わずにいられません。
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