吉田篤弘
ミシマ社
〈京都歩きの本棚〉
「いまこうして書いているこの文章も京都市内を転々としながら書いてきた。」(p.67)ということが理解できる本です。筆者は京都へ訪れるとただ歩いて、ただただ考えるそうです。本屋や喫茶店をハシゴしつつ。考えたことは著作のヒントになっているとか。京都は新旧の文化・芸術の担い手がいて、商売人、寺社仏閣、そして学生も多く観光の方も多いまちです。多様な方が各々のスタイルを持ち、それが融合する空間は独特な気がします。それは時間軸が歪んでゆくような感覚で、この本を読み始めると似たような気持ちになりました。それって結構快適です。
(栗山)


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