小泉武夫
新潮社
〈食べる本棚〉
発酵学の研究者として著名な著者と「八溝•阿武隈ごっちゃ語」という独特の方言を駆使する義(よ)っしゃんとの食いもんを軸とした交友録。八溝山地(福島•茨城•栃木三県にまたがる)出身の彼は、店の酒を飲みすぎて渋谷の酒場を馘になり福島県山奥の小屋でランプ頼りの自給自足の猟師生活。そのサンクチュアリィの如き小屋に著者は憂き世の喧騒を離れ、義っしゃんの大好物、粕取り焼酎を背たろうて(背おって)命の洗濯に。で、出てくる食いもんがホンマにうまそうなっ!!この著者の紳士淑女のための『絶倫食』(新潮社)も併せて読みたいっ!!
(館長岡見)
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