著:筧菜奈子
亜紀書房
<アートの本棚>
本書では京都を舞台に5人の大学生が「現代美術とは何か?」を探っていきます。男性用小便器をアート作品に仕立てた『泉』(1917)で物議を醸したマルセル·デュシャンを筆頭に、カンディンスキーやダリなど個性的なアーティストが登場。ストーリーは若干チープなところがありますが、作家たちのさまざまな考え方を知るにつけ、私の現代美術に対する苦手意識が少し薄れた気がします。本書が示す通り、現代美術は現在進行形で進化しています。それに引き換え「現代音楽」はシェーンベルク以降停滞ぎみよな~というのが音楽好きの私の(別の側面からの)感想です。
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